まばたきをする体

遊んで暮らさず商売を

春休み明け、まずは娘が学校へ行き、そろそろ私も在宅勤務を始めねばと用意しているともう帰ってきた。

今日は校庭で新しいクラスと先生の発表のあと始業式をしたらもう帰宅というスケジュールなんだそうだ。

私はまだこれから始業だし、時差通学の息子も家にいて、娘がひとしごと終えて帰ってきたのにまだ私にも息子にも朝がはじまっていないのが新鮮。

息子が出かけていき私も仕事をはじめて、すると今度は息子がものの数時間でもう帰ってきた。

二人からクラスと先生の一覧表をもらう。娘は小5に、息子は中2になった。

年齢からくる多感そうさがすごい。小5といえばのび太だ。そして中2といえばエヴァンゲリオンに乗るひとの年齢と聞く。世界の主人公たちがこの家にぱんぱんになっている。

実際多感かどうかは、そりゃあ多感なんだろうけども私の知りえるところではなく、これだけいわゆる多感な年齢の人がそばにいてなお自分にとって多感なのはいつも自分だなあと実感する。うれしいことも悲しいこともある。

昼前に山で暮らす子らの父からダンボールいっぱいの仕送りが届いた。野菜、常温のパック総菜、菓子、お茶、乾麺、レトルト食品などなど。ここのところレターパックにあれこれ詰めて送ってくれてとても助かっていたので、思いついて、お金を払うので定期的に段ボールに食料を適当に詰めて送ってくれないかと頼んだのだった。

父は買い物が得意で安くてよいものを上手に探す。いっぽう私は買い物でよくしくじる。

生協やネットスーパーもうまくローテーションさせられず、すぐに食べ物を切らして結局毎日買い物にでかけてはメニューに頭を悩ませ続けている。ダンボールには良さそうなものがたくさん入っていて気持ちが豊かになった。こうしてなんでもあるものを食べるかっこうで炊事ができるのは本当に助かる。

昼はそのダンボールからおのおの食べたいものを抜いて調理して食べた。

午後は娘が塾へ行くので月謝を渡すが当然のように机の上に出しっぱなしにしている。OK、わかってるぞ。私は立ち上がった。そして月謝を、娘に手渡し、カバンに入れるまで見届けた。

これまでだったら「忘れているよ」となんどか声をかけるだけだった。しかし声をかけるだけでは100%忘れることを私は学んだ。カバンに確実に入れる、そこまで見るのが月謝を持たせるコツだ。

娘は月謝袋を持って出かけた。よし! よーし! 手ごたえ。

夜は仕送りの野菜を使いつつ適当にごはんにして、ニュースを見ながら食べた。詐欺の事件が報道されている。個人で5億円規模だそうだ。

こんな大金手にしたところでどうするんだろうとつい言うと、息子が、5億あったら土地を買って店を出すといった。

えっ。

商売をやるのか。驚いた。5億あったら遊んで暮らせるだろうに、商売を。

店よりも不動産を買って大家になるほうがいいかなともいうが、不労所得でも所得を得ようという発想に関心した。私はすぐ、なんとか預貯金で暮らそうと思案する。

夜は娘と二人それぞれにぬいぐるみを持ちボクシングで戦わせた。私たちのすきな遊び。

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古賀及子(こがちかこ)・まばたきをする体とは
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