まばたきをする体

しつこく餅をすすめる

ジャンバラヤからLINEが来た。

ジャンバラヤという知り合いはいないがアイコンを見て娘の友人と分かった。以前は本名のアカウントだったが改名したらしい。

ジャンバラヤが今日遊びたいって言ってるけど。寝ている娘に声をかけると「誰?」ということで、改名を娘は知らされていないようだった。

娘はやらねばならないことがひとつも終わっていないといって、遊びにはいけないそうで私から丁寧に断りの返事をしておく。ジャンバラヤは「わっかりましたー!」と元気に送り返してきた。

子らは今日も春休みで寝坊をたのしんでからゆっくり起きてきた。私は朝から在宅勤務。

昼、春休みの子らになんらかを食べさせねばならないが食事の準備をするのが時間的にかなりむつかしい。ご飯だけ炊いてレトルトカレーをかけてそれぞれ食べた。

急に暖かくなってもう半そでを着ている。薄手の長袖を着そびれたのではないか。おそろしい気持ちになった。

午後も仕事をして、終えてスーパーに夕方買い物に出る。

夜が迫りもはや料理をしない気はまんまんなのでお総菜コーナーに直行して、あとアイスと野菜ジュースなどをかごに入れ、スーパーに来たのに買い物かごに野菜が入っていないのに罪悪感がある。

でも、いい!

力強く思った。よしとする。よしとすることにより生きながらえる。

アジフライを買ってきた。キャベツはあるのでたくさん千切りにして、キャベツをいいわけにソースを食べる晩ごはん。

食べながら、息子の言い間違えを娘がからかったのですこしとがめる。娘は自分がからかわれるのは大嫌いで泣いて抵抗するのに人にはやる。

「はい……」といって一瞬しゅんとするのでこちらも、「お、おう……次から頼むよ」みたいな気持ちになったが、すぐに立ち直っていて、でもどうなんだろう。本当にカラッと忘れているのか、心でどうとらえているのか。言い咎めるようなことはなかなか塩梅がむつかしい。

私はなにか言われたときにハッとショックを受けてちょっとトリッキーな行動に出ることがある。たとえば過剰に謝ったりとか。かなりうざったく反応するような。なかなか忘れられず悔やむしどこかの部分が弱いんだろう。

キャベツもご飯も大盛にして汁物にもあらん限りの具を入れたのだけども食後の子どもたちはまだなにか食べたそうで、私は餅をすすめた。

ふたりとも餅か……という感じ。しかしなんかないかとまだ言うのでこちらもしつこく餅をすすめ、すると娘は最後まで興味をしめしてくれなかったものの息子が観念して食べた。

観念して食べる餅の味はどうだい。聞くとおいしいそうだ。きなこの餅にしていた。

夜、本を読んでいると息子になんで付箋をはるのか聞かれる。

ふせんは面白かったところとかなるほどなと思ったところに貼っておくが、一冊読み終えたところで見返すと忘れている。「もう忘れてる!」と驚くのが良いんだよ。

すると息子はなるほどと。忘れていることすら楽しむとはプロどくしゃーだね……と言って去っていった。

なんでプロゴルファーっぽく言った?

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