まばたきをする体

パンはパンでも食べられるパンはパン

そうだ、今日は朝はやくから会議があるんだと、あけがた目が覚めて思い出して、リモート会議だしいつものように起きれば問題なく間に合うものではあるんだけど、こうして気づいてしまうと絶対に寝坊はできぬという気持ちでそれからずっともはや起床時間を待つようにうっすら寝た。

だから目覚ましが鳴ると鳴るなり起きて、寝間着のわりに顔はきりっと会議の気持ちがととのっている。

さっさと用意をして子らは自分のペースだったが朝が進んだ。

朝の会議は朝から大盛り上がりでめちゃくちゃに笑う(私はおもしろい記事を書いてもらうのが仕事なので会議もとてもおもしろい)。

このコミュニティには朝会議と夜会議があって、朝が得意な人たちは朝会議に出る。夜が得意な人は夜に。だからどちらの会議もみんな機嫌が良い。

先日まで東京はとてもあたたかかった。わたしなどサンダルで出かけてあたたかさを試して合格するくらい。かと思ったところで寒くなったのが今日だった。

暖かい日は2、3日だったろうか、それくらいだけどストーブをつけない癖がもうついてしまい、寒いのにしばらく我慢した。

会議を終えておちついて朝読めなかった新聞をひろげると落ちた広告は駅の近くの金物屋ので、創業100周年をむかえるんだそうだ。記念にきゅうすを4割引きで売ると書いてあり、GAFAとかないどうぶつ村の話みたいで良い。でもうちにはきゅうすはもうあるんだよな。

やいやいやって午後も仕事を続ける。学校から帰ってきた娘が「ねえ、お母さん!」というので見るが娘は私のほうを向いておらず、えっ、なに。そのまま娘は床に丸くなって倒れて笑い始めた。

GoogleHomeに「ねえ、Google」というべきところ「ねえ、お母さん」と声をかけてしまったらしい。

声量と思い切りの良さから私をかついでいるとは思えず、そんなことあるのか。小学校の先生をうっかりお母さんと呼んでしまってはずかしい思いをするのはいわゆる子どもあるあるだけど、いまやお母さんと間違えるのがGoogleとは。

娘はちゃんと恥ずかしがっていて、先生じゃなくてGoogle相手でも恥ずかしがるものなのだなと思った。

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仕事を終えて夜は昨日のすき焼きの残りで牛丼的なことをしつつ、あとは汁物でなんとかと思い買い出しに出た。

スーパーはよく混んでいて行列が長い。並んでしばらく、買い物リストにあるはずのヨーグルトをカゴに入れ忘れたのに気づいた。列を抜けるのは面倒だしいいか。あきらめたところで、あ、コーヒーも忘れてるな。

列を抜けた。

気持ちが達した。

ヨーグルトだけだと足りないが、+コーヒーで気持ちが列を抜ける気持ちに一気に達したのだと思われ、心の中に駆け引きがある。

すき焼きの残りは目算よりも少なかった。なべ底の見えぬこの様子、3杯分くらいあるとは思ったがきっちり2杯分しかない。

育つ人にやり、私は残りのたれをかけた。うまい。

食べながら娘が「パンはパンでも食べられるパンはなーんだ」という。

食べられないパン→フライパン、じゃないんだ。

「ええと……パン?」
「じゃなくて! ちょっとよく聞いててね。パンはパンでも食べられるパンはなーんだ」

……?

「……パン。じゃないの?」

娘はあたりまえじゃん、どうしてわからないのかよみたいなあきれたような顔で「フランスパンとかさ! あるじゃん」といって、そんななぞなぞあるのか。でも確かに文章としてはおかしくない。

「じゃあ、メロンパン」息子がいい、私も「カレーパン」。娘は「クリームパン」。

「あと、ジャムパン」「あんパンも」「うぐいすパン」「くるみパン」「豆パン」

パン大会だった。

夜、毛生え薬が切れた。ネットで注文して寝た。

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