まばたきをする体

ワイは猿だと思うことがみな平等にあるか

ワイは猿や! プロゴルファー猿や!

と思って起きたがワイはプロゴルファー猿ではないのだった。

完全な「プロゴルファー猿」世代なので半年に1回くらい「ワイは猿や! プロゴルファー猿や!」という気になる。

同世代の人たちはみんなそうだと思うんだけど、例えば私と同い年の浜崎あゆみさんもふと猿としての自覚を思い出したりするんだろうか。

アイドルがうんこをしないのは錯覚で、生きている人間であれば誰しもみなうんこはする。ということは「プロゴルファー猿」を観て育った人であればはっと、ワイは猿だと思うことが誰しもに平等にあると思っていて私は大丈夫だろうか。

ぼんやりそんなことを考えてパンを食べた。ラジオではバレンタインに向け誰にチョコを買うかの話でもりあがっていた。おおなるほど、日程が近いんだな。

このあいだチョコパイを久しぶりに食べたらこんなにおいしかったっけとすっかり驚いてしまい、だからバレンタインには娘と一緒にまたチョコパイを食べようと思う。

息子はチョコレートが苦手なのでお汁粉を作る。山に暮らす子らの父には酒飲みなのでチータラを送ろう。

それから息子に持たせる塩にぎりを作るため炊けたご飯全体に塩をまぶしたところ、お茶碗一杯分余った白ご飯が当然塩味になってしまい、こんなおいしいものを置きっぱなしにしておいては食べてしまいそうでおそろしく、タッパーに入れて付箋に「しおあじ」と書いて貼って速やかに冷凍した。あぶないあぶない。

子どもたちは学校へ行き私は今日も在宅勤務。今日中に終わらせたい作業がありウオオとやる。昼はスパゲティ茹で用タッパーでスパゲティを茹でてお湯を切りそのタッパーにナポリタンのたれをからませもう一度レンジで加熱してがしゃがしゃ混ぜてタバスコと粉チーズをかけて作業をしながら食べた。雑ご飯大好き派としてやらせていただいている。

その後も集中すると驚くことにもうすぐに夕方になってしまう。無事に作業は終わってスーパーへさばを買いに出た。

スーパーでは会計のあとの荷詰めの台で隣あった人が「ちょっと待って、こんなに高いわけがない、もう500円は安いはずなんだけどおかしい」と連れの人に言ってレシートをじっと見て、でもそのうち、合ってる! と驚いていた。

分かる。

スーパではまさかこんなはずではという金額に、結果なっていることがある。特にこのスーパーはそれがうまいんだ。他店では100円で売るものを240円くらいで売っている。不当に高いのではなく、ちゃんと量が多かったり質が良いので文句は言えず、他店に行くのも面倒だしやむを得まいとカゴにいれる、その積み重なりが確実に会計に響くタイプの憎い店だ。

帰ってサバを焼いていると娘が帰ってきて、「ただいま」と小さくだけ言って部屋に引っ込もうとするのでBAADの「君が好きだと叫びたい」を本気で熱唱して気を引いた。目論見通り一緒に歌ってきた。大根おろしを頼むとやってくれた。

娘は「スラムダンク」が大好きなのでアニメの主題歌は娘ホイホイとして機能する。

みんなでサバを食べながらテレビのニュースでのワクチン接種の病院での訓練の様子を見守った。訓練ということだが注射針を腕に刺している。打つんだ、打つんだね、と感心しあった。

夜は娘が学校行事で推さなかった頃のことを調べて発表するというので小さなころの写真を一緒に見た。入学式の写真が出てきた。入学前にランドセルに薄いピンクのを選んだとき、なんでお母さんは「高学年になったときのことを考えてもっと落ち着いた色にしたら」と提案してくれなかったのか、と娘は言う。

どうだったかな、提案したが娘がそれでもこれがいいと跳ね返した気もするし、提案しようとするも乗り気の娘の顔を見てやめた気もする、提案すること自体にダサさを感じてしなかった気もする、完全に忘れてしまった。

ただ、本当に高学年になって娘が「もっと落ち着いた色にしておけばよかった」と思うとは思わなかった。いや! というか、娘の様子を見ていると、本気で「なんでお母さんは『高学年になったときのことを考えてもっと落ち着いた色にしたら』と提案してくれなかったの?」と思っているようには見えない。

ちょっとメタっぽい気持ちで、高学年が言いそうなこととしてそう言っているんじゃないか。

息子の塾の先生から来月からのスケジュールと受講料のお知らせのメールが来た。払ってくれたらお菓子をあげます、と、実際はもっと柔和かつまっとうな文章で書いてあったので可笑しむようなところでは全くないのだけど、状況を味わった。

買ってきたビールの柄が似ている。

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