まばたきをする体

一点の曇りもなく楽しい

息子が昨晩炊飯予約をして寝た。その予約時間が早い。

7時に ピーロリーロリーロリーロリーロリーロリ~ィヤ と炊きあがりのチャイムが鳴って起きた。ゴミを出す。

うちの炊飯器は保温があまり得意ではなく炊けたご飯は放っておくとすぐにかたくなってきてしまう。ほぐしてから少しぼうっとした。

ぼうっとし終えてもうよかろうかというところで息子を起こし、昨日わざわざ炊飯予約をして朝のご飯を確保して息子が寝たのは、昨晩とっておいた担々麺の汁を楽しむためだ。起きてきた。

汁をあたため分け合ってご飯にかける。おー、これはうまい、うまいうまい。二人静かにうまがった。

遅寝の娘はゆっくり寝かせ、その間に爪を切って掃除機のフィルタをはずして掃除する。フィルタはほこりでパンパンになっており、つまようじですっかりかき出すのが楽しかった。

いよいよこのままだと午前がつぶれるぞというぎりぎりのところで娘を起こして娘には餅を焼いてやる。醤油をつけて海苔を巻いて、海苔が余ったので息子に「醤油つけた海苔食うかい?」と聞くが「いや食わん」との返事なので自分の口に詰めてもぐもぐ飲んだ。

昼は息子にそばを茹でてもらいたぐる。娘は朝が遅すぎて昼食という概念が無い状態になっており、それでも午後図書館に行くというので小さいパンとハムを渡した。

午後はひとりで部屋で明日公開するポッドキャストを録った。よーし、と思って始めると一気にいきいきしてきて、こうして窓を外に開くような行動をすると単純に明るい気持ちになる。

私のポッドキャストは聞いてくださる方におたよりをもらって読む内容になっていて、ひとつ紹介したのが「2020年の夏の話です」からはじまるエピソードだった。

楽しく読ませてもらって、収録のあとハっと、昨年の夏といえばそれは2020年の夏の話ということで、そうか、2020年の夏がもはや書き送る思い出なのだなと、そりゃそうなんだけど、本当につい最近の2020という西暦が、過ぎてしまってもう思い出なんだと実感し感心した。

2021年の1月のことだって、昨日のことでも、思い出としてもうラジオに送れるわけで、これが時間か。

夕方、たこ焼き器を買いに行く。昨日から決めて楽しみにしていた。

いま欲しいのでもはや電気店に行くほかないわけだが、よせばいいのに出がけにネットでいくらくらいで売っているのか確認してしまった。簡単なものだったら1000円で買えるらしい。

予想外の安さ。しかしきっと電気店では3000円からしかないパターンだろう。覚悟して出かけたら、店にも1000円で売っていた。たこ焼き器ってそういうことになっているのか。

なにも思考せず予約の品を受け取るくらいのスムーズさで購入、大きめのエコバッグに楽に入ったし軽かった。これまでだったらたこ焼き器や材料を買うところから子どもが付いてきたろう。このシーンが私一人なことに、子らの成長を感じる。

台所に出してネットでたこ焼きの作り方を調べるなどしていると、息子が塾から帰って来て「おい!」という。「たこ焼き器だな!」

「そうだ、たこ焼き器だ」
「たこ焼きが焼けるんだな!」
「うん、焼ける」

それからスーパーへ材料を買いにまたでかける。私は暇だと行ったり来たりする。電気屋の帰りについでにスーパーへ行かずに、直行直帰してまた改めで出かけて贅沢に時間を使い、時間を味わう。

スーパーへ行ってタコなどを買い、帰路はもう暗かった。驚くべきことに、ちょっとたこ焼きを作るのが面倒になっている。

買い物の荷物は重くとぼとぼ歩いていると後ろから娘が自転車でやってきた。図書館からの帰りだ。荷物を自転車のカゴにのせてもらった。「たこ焼き器を買ったんだよ」というと「えっ! やった! わたし作りたい! やりたい!」と盛り上がっており、すでに面倒になっている私を引き上げるようなテンション。助かる!

そして思惑通り、みんなで楽しく作っておいしく食べた。思惑通り過ぎてすごい。こういうときによくある「思ってたみたいにうまくできない」とか、そういうトラップがひとつも無かった。一点の曇りもなく楽しい。

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なるほどこれはたこ焼き器が1000円で売られるくらい市場が成熟するなと思わされた。

夜はついに麻雀で振り込まない牌の切り方のコツをYouTubeで探して観た。麻雀ゲームで勝つためだけのために勤勉が発動した。

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