まばたきをする体

あの頃は毎日ご飯が2口分だけ余ったな

息子にパンに塗るのにあんことピーナツバターどちらが良いかと聞いたところ、ピーナツバターは固くてパンに塗りづらいからあんこのほうがいいというので、昨日は粒あんを買ってきた。

パンに塗ってふたり食べた。うまいうまい。

それで食べながら、おれはいつになったら映画の「テネット」が観られるのだろうと言う。息子は公開当初からずっと観たいと言い続けているのだけど、期末テスト中で行かれず、やっと終わったと思ったところ今度は同行予定の友達がみな「映画よりもサッカーしようぜ」と乗り気でなくなってしまったんだそうだ。

息子は音楽も好きで派手なダンスミュージックをよく聴いているが、同じような音楽を聴く仲間も中学校でまだ見つからず、昼休みにリクエスト放送でそれ系の音楽がかかるのを聴いては「どこかに仲間がいる……」と息をひそめているんだそうだ。

……めちゃくちゃ中学生っぽいな!!!!

おそるおそる、映画お母さんと行こうかと聞いてしまったが、もちろん「一人で行くから……」と言われた。そんなんわかってたよ! へいへ~い!

子どもたちは学校へ。二人ともに水筒を持たせたが、真夏のように「これがないと死ぬ」という切実さ、マスト感がなくなり、まああったら良いよねというゆるいものになっていて、季節の移りを水筒からも感じる。

私は午前中は仕事をすすめ、午後は中学の保護者活動のお手伝いに参加した。学校のなかを歩けてうれしい。渡り廊下があった。渡り廊下自体は学校でない建物にもあるものだが、学校の渡り廊下こそが真の渡り廊下という感じがする。

暗くなるころ終えて、一緒に作業した方がねぎらいにチョコレートとクッキーをくれてまたうれしい。こういうときの私の食べる速度ははやいぞ。

帰ると娘がご飯を炊いておいてくれて、息子はあんこを食べていた。あんこを買うと息子がこっそりあんこ玉にしてどんどん消費してしまう。昨日買ったばかりなんだからもう少し大切に食べてほしい。アイスは1日1本までと本数で制限をきかせているが、あんこはどう制限したらいいのか。

ご飯を食べながらテレビを観ていると、シャインマスカットが取り上げられていて子どもたちがざわついた。

「シャインマスカット……このあいだまであって、あれは良かったなあ」「最強の果物だね」などたたえている。私は「桃とかさくらんぼとか、ほかにもいろいろあるじゃない?」というが「桃はむかなくちゃいけないし、さくらんぼは小さいからな」とのこと。「唯一対抗できるとしたらバナナ」だそうだ。

洗うひと手間があるシャインマスカット VS むくだけで食べられるバナナ、ということらしい。

最近ご飯を2合炊くと、3人のお茶碗に盛ったとき息子は山盛り、娘は普通盛り、私が小盛りにしてちょうど2口いつも余る。息子の茶碗にぎゅっと乗せるか、カッとなって私がお替りして食べる日もあれば、2口だけタッパーに入れて冷凍することもある。

いつかの未来に「ああ、あの頃は毎日ご飯が2口分だけ余ったな」とか、ふとこの記憶がよみがえらないかなーと思った。

 

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