まばたきをする体

このままだとここに住んでしまう

日めくりカレンダーをめくり忘れており、2日分ビッ! ビッ! とめくったら「そして月日はすぎ……」という雰囲気になってしまいひとり照れる。ドラマチックさは本当にどこにでも隠れているものだな。

娘は祖父母宅に泊まり込んでいて、息子と二人の朝。Galantisの「Peanut Butter Jelly」をリミックス違いであれこれ聴いて感想を述べあった。

子らの父から「今日はR-1の日です」とLINEが届く。息子にスマホを渡すと「わしらはもう知っておる」と送っていた。そしてしばらくじっと画面を見て「既読がつかぬ!」とほえていた。口調、なんの影響だ。

それにしても、「LINEに既読がつかない」という状態の存在をもう認識しているんだな。こういうことはまさに生活の機微であり、今後ますます私たちのコミュニケーションに共感が生まれるなと期待がわいた。

それから息子は鼻をかみ「ティッシュをゴミにかえる偉業を成し遂げた」と言っていた。

昼は息子とスパゲティをたぐる。それから私は娘のいる実家へ。実家はUber Eatsでマクドナルドを出前して食べたようだった。そうなのか……Uber Eatsを使ったことがまだ一度もないので、あなた方はそちら側の人間だったのですねという思い。娘はとてもうれしそうだった。

友人宅に遊びに行かせてもらうことになっており娘をつれてバスに乗る。

途中、停留所からバスが発車しようとすると男の子が走ってきて、「待ってください! お母さんがいま走ってきているから!」と言った。

お母さんらしき人はあらわれず、運転手さんが「うーん、困ったな、時間があるんだよなあ」と優しく声をかけているが男の子は「すぐきます!」と言うのだ。

うふふ、と私の前に座った人が笑ったので「かわいいですね」と声をかけた。「ほんと、かわいいねえ」娘もうふふと笑っていた。

お母さんらしき人がバスの後ろ側から猛スピードで走ってきた。「すみません!」と大声で叫んでいる。そして「ちがうの! 〇〇くん、このバスじゃないの!」

そして運転手さんと乗客に「乗るのは逆方向のバスなんです、本当にすみません」と声をかけて、男の子を抱っこした。

また乗客の数人が「うふふ」と笑って、私と娘も「かわいいね」と言い合って、バスは出発したのだった。

友人宅では友人と奥さんとお子さんたちに迎えてもらう。おしゃれで上手に暮らしている感じのすてきなおうちで、到着した瞬間にもう絶対に帰りたくないなと思った。

中学受験の話をあれこれ聞いてもらった。ところどころウケてよかった。

娘はきょうだいにとけこんでボードゲームでよく遊んでいた。途中きょうだいがどじょうすくいを踊って見せてくれるので「この家にはこういう時間があるの?」と聞いたら友人と奥さんが同時に「ないよ!」「ないです!」と言ったので笑う。ボードゲームにどじょうすくいを踊るミッションがあったらしい。

帰りたくなかったが、このままだと住んでしまうので決意をして帰った(泊ってもいいですか? といったら断らなさそうな家族だ)。

娘とにこにこ帰宅、途中、おならがくすぐったい! と言って娘がげらげら笑い始めた。

娘がいうには「おならというものはおならの空気玉が爆発するみたいな感じで出るが、その空気玉が破裂しないままお尻にあり続けているような感じ」だそうだ。どういうこと……? と思いつつ、ちょっと気持ちというか状況が分かる気もする。

帰って、居間に登場させた娘の小机の場所を決めた。同じ壁に向かって、二つの小机が間隔をあけてならんだ。

ちょっと、宇宙戦艦ヤマトとかの運転席っぽくなった。夜はR-1を見て寝ました。

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古賀及子(こがちかこ)・まばたきをする体とは
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