まばたきをする体

映画のワンシーンのようなやむを得なさ

普段は山村に暮らす子どもらの父親がやってきた。

猟師さんにいただいたんだと鹿肉を持ってきてくれた。一番のおすすめの部位をくれたのだそうだ。大変な贅沢でこれはうれしい。

先日村でお葬式があったそうでそこでもらった仏花もたくさんくれた。ちょうど良い花瓶がなく、口の広い家で一番大きな水筒に活けたらとんでもない風情が出て生きる手ごたえを得る。こういうやむを得なさ、映画のワンシーンのようだ。

息子は作文教室のおじいさん先生や子どもたちとみんなでプールに行く日。娘はひまなようで「あたしンち」を観て笑っている。私も観たが可笑しくて何度も笑った。ストーリーにも細部にも笑わされるけど、なんだかんだでお母さんのフォルムがおもしろすぎる。愛しい。

早飯にうどんを食べて昼からイベントのアテンドで渋谷へ。1000円でくす玉を割る体験ができるブースをやった。続々と人がやってきてはくす玉を割っていく。

私たちスタッフはお客さんがくす玉を割ったあと、割られたくす玉を降ろして幕(「優勝」と書かれている)をくるくるまるめてまた玉の中にしまい、つるしなおす作業をやった。

一緒に作業をした方が「なんて幸せな仕事だろう」と言ってくれた。

途中うろたえるほどお腹がすいてコンビニで「クリーム玄米ブラン」を買って食べた。ちゃんとおなかがすいて間食するのは久しぶりだったかもしれない。「クリーム玄米ブラン」、ずっと売ってるな。

会場に英語の専門家の方がいて、日記の本を英訳したいが作業料がたくさんは出せそうになく、勉強を兼ねてやってくれそうな方はいないものだろうかと相談した。すると隣に座っていた方が私の姪を紹介できるかもしれないと言ってくれ、ダメ元でいいのでとお願いした。

韓国語とか中国語にもできたらいいな。近頃、どうでもいい何もおこらない名のない東京の家族のいちにちが海外の言葉になることに意味があるんじゃないかと考えていた。これまではそんな図々しいかなと遠慮していたこういうことを少しずつやっていきたい。

終えて、打ち上げで同じイベントに出展した人たち大勢で餃子のお店へ。幹事の方が思っていた以上の参加があったようで店内は貸し切りにもかかわらずぎゅうぎゅうで、全体異様な盛り上がりをみせていた。みんなが「これは打ち上げらしい打ち上げだ」と感激していた。

詰めて座ることが打ち上げの極意なのだなと思った。

たくさんの人と話して、あとLINEの連絡先を交換したりもして帰る。お互い、これは仲良くなれそうですな! と手を握り合った方々となんか嫌なこととかあったら連絡してねと言い合い別れた。

帰って冷凍のたこ焼きをあたためて食べた。

楽しかった日はそういう余計なことをするのだ。

f:id:mabatakixxx:20200223124549j:plain

 

------

日記の本のBOOTHでの通販は終了しました。ありがとうございました。
・大阪のシカクさんで店舗販売とウェブ販売していただいてます(これと、これ
・1月25日~3月7日〈日記を書く読む。魅力にせまるブックフェア〉で日記本「雨のついた網戸に消しゴム投げてみ」を扱っていただきます。赤坂の双子のライオン堂さん、蔵前H.A.Bookstoreさんで店頭販売しています(在庫は一応お問い合わせいただけると確実です…!)
・イベントは5月のコミックマーケット98に申込みました!受かるといいな……。

------

古賀及子(こがちかこ)・まばたきをする体とは
お仕事のご連絡
Twitter @eatmorecakes
Instagram @eatmorecakes