まばたきをする体

渋谷郵便局前の和菓子の臨時店舗に人がたくさんいてはげまされた

いまはもうすっかり大丈夫なのだが、1か月前だったか2か月前だったか、もっと前だったかもしれない、どうも元気が出ないぞという期間があった。

ありがたいことに良い職場で長く働いており、例えば締め切りに追われたり人の仕事ぶりをうらやむようなことは多々あれど人間関係でストレスが生じることが極端に少ないため、日常でしょんぼりしてしまうのは珍しいことだった。

渋谷にいた。

渋谷では渋谷警察署の近くにあるコワーキングスペースを使ったり、あとは明治通りにあるココチという商業ビルに入っている東京カルチャーカルチャーによく行くが、この日は所用で宮益坂を歩いていた。

宮益坂には坂の途中に渋谷郵便局がある(※)

この前に、和菓子の臨時屋台が出ていた。

東京の街には急に現れて大量の和菓子を安売りする屋台みたいなものがある。

なんだかよくわからないのだが、あるのだ。

大福やらまんじゅうやら芋羊羹やらを積んで売る。1個80円だとか、50円だとか。安い。

こういう店、私はよく地元のスーパーの前や大きな駅の構内でやってるのを見たことがあったが、郵便局の前にも出るものなのか。

何人かの少なくない人が並んで和菓子を買っていた。

私は元気が出た。

そもそも臨時の店舗で和菓子を売るという商売の形態がパワフルでいいなと以前から思っていたのだが、それが郵便局の前という意外な場所にあって、そして人を集めている。

集まっている人にもまたパワーを感じる。

臨時店舗で買うということはおそらく衝動買いだろう。

デパ地下でちょっときれいなお菓子を買うのとは違う、スーパーでうっかりかごに入れるのともまた違う。和菓子が食べたいという純粋な衝動が強く伝わる買い物だ。

よく「歌に元気をもらう」などというが、この状況にわたしは元気をもらった。

混んでいたので和菓子は買わずに通り過ぎたが、元気になってまた通りがかることがあって、そんで和菓子の臨時店舗がやっていたら並んで買おうと思った。


(※)渋谷郵便局は夜間窓口などもある大きな郵便局で、そういえば郵便局の夜間窓口は「ゆうゆう窓口」という名前がついているがあれはなんの略なんだろう。略ではなく擬音語だろうか。

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