まばたきをする体

甘やかしているぞという記号

息子が作文の宿題を書きあぐねており、私や娘も一緒にアイディアを出し合った。

テーマは怒りだ。

教室でおきたある怒りの事件について考えをめぐらせ書くというもの。

息子は怒ることについていいとか悪いとかはさておき状態としてごめんだ、と考えているようだった。気持ちわかる。

コミュニティにおける怒りの原因の多くはさみしさなのではないかみたいなことを私はいい、しかし怒っているひとをなぐさめるのはむつかしいことだと娘はいった。

息子は怒りをアウトソーシングして怒りの王様が人の代わりに怒る世界があったら、みたいな作文を書いたようだ。

子どもたちは学校へ行き、私は会社へ。

なんだか気持ちが落ち着かずそわそわしていた。信頼する同僚と調子よく話していたら楽しくなっておちついた。昼に甘いパンを2個食べた。

甘いパンを食べるというのは自分を甘やかしているぞ、という記号みたいなもので、よし! 甘やかされたな! という充実感がある。

むかし海外ドラマの「フレンズ」で恋愛で辛いことがあったらつらい度合いにあわせた脂肪分のアイスクリームを食べるのだみたいなくだりがあって(いちばんつらいことがあったら一番脂肪分の多いアイスを食べる)、冗談のシーンだけどものすごくよかったのを思い出した。

仕事を終えて帰宅、同じく帰宅した息子を連れて皮膚科へ行く。

俺たちは皮膚の弱い家族でよく皮膚科に行く。息子は頭と首が、私は胴体が、娘は鼻の下とすねの皮膚が弱い。

頭のくすりをもらった。この皮膚科は息子が赤ん坊のころからお世話になっていて、思えばもう10年以上通っている。

息子を抱いて通いだしたころ、院内に貼ってあるクリームの広告のポスターに入っている赤ちゃんの写真をみて息子に少し似ているなと思った。

今日またポスターを見て、この赤ちゃん息子に似ているなとまた思ったが、息子はもう10歳を過ぎた。

ポスターの赤ちゃんは赤ちゃんのままだ。

息子は帰宅し私は娘を英語学童に迎えに行く。受付の運営者がこのところ代わり、今日は初めて会う元気のいい女の人がいた。

他の保護者の男性が靴を脱いで中に入っていくと、靴をそろえて近くにくつべらを置いていた。

ぬいだ靴の横にくつべらを置くという気の利かせ方があるのだな……。料亭とかそうなのかな……。

私はこういうちょっとしたことを知らない。

帰ってご飯を食べて息子とZeddを聴いた。娘がソファで寝始めたので風呂に入らせた。

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デイリーポータルZの記事一
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