まばたきをする体

人が減って家が静かに

このあいだネットスーパーで箱入りのアイスキャンディを買った。

ここのところ朝早く学校に行かねばならない娘はアイスを食べる暇がなくなるのが嫌で時間を調整しながら朝の支度を進めているようだ。1~2分、アイスのための時間を残して支度を終え、アイスを食べて出ていく。

私がパジャマのまま玄関の扉から半身を出して送り出すのも恒例になってきた。

娘が出ていくと、静かな時間がやってくる。人が減ると家が静かになる。

私の実家は7人家族だった。両親と5人のきょうだいだ。

きょうだいが1人減ってももともと5人いるので子どもが4人いる。それでも不思議と人が減ると静かだなという感覚があった。

やーやー仕事をする日。

土曜日からイベントで大阪に行くので、実家の母にLINEを送り子どもたちを預ける段取りをした。 息子が日曜日に朝早くから作文教室のハイキングに行く、荷物はぜんぶ持たす、と伝えるとすぐに「お弁当は?」と返ってきた。

お弁当!!

その発想はなかった。持ち物リストをみると確かに「お弁当」はある。前日に私が準備して持たせるわけにはいかないやつだ。

子どもがハイキングにいく=お弁当がいるのではないか。こちらが荷物はぜんぶ持たせると言っているところを疑って「お弁当は?」と見落としを指摘できるなんて。すごい。

手数だがおにぎり2個くらい持たせてやってくれと伝えた。

仕事を終えあんドーナツを買って帰宅。息子と娘も帰ってきたのでみんなで食べた。

娘の絵が学年の代表に選ばれたそうだ。なんとそんなことがあり得るのか。私は子供時代なにかの代表になるようなことは一度もなかったし、兄も今のところない。そういうことは私たちの家族には起こらないとばかり思っていた。

過剰に喜んで祝福した。思いがあふれ、複数個のぬいぐるみが娘の一番の気に入りのぬいぐるみを胴上げしているフォーメーションに置いた。

大変なほまれだから今日はケーキを買おうと伝えた。娘は平常心でバレエの稽古に行き、息子は塾へ。

バレエのあと、ケーキのことを忘れてケーキ屋を通過してしまったところで娘に「ケーキは?」と聞かれた。おお、そうだった! 

ケーキ屋からはもうだいぶ離れてしまったのでコンビニで好きなものを選んでいいということにした。娘はアイスを選び、会計したらローソンのアイスはまいばすけっとよりがぜん高かった。そうだ、コンビニのアイスは高いのだ!

ついでにスライスチーズも入用だったので買ったがこちらも高かった。コンビニエンスを享受しているのだから高くても仕方ないがまいばすけっとも開いている時間だったな……。などとケチなことを考え祝福心がなし崩しになることがよくある。しかし娘はアイスをよろこんでいた。息子にも好物のどら焼きを買った。

塾から帰ってきて、どら焼きを渡すと「なぜこんな幸せが!?」と言っていて娘は満足そうだ。「私にお礼をいいなさい」「ありがとうごぜえます」とやりとりしていた。

娘は寝て、息子は今日も踊っている。

なんか最近踊りすぎではないかと聞くと、体育の授業で覚えるように言われているんだそうだ。

趣味で踊ってるんじゃなかったのか。

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デイリーポータルZの記事一
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