まばたきをする体

やべえ村の祭り

12/23

小学校の周年を記念し、子どもらが手作りの神輿をかついで街を練り歩く祭りをやるぞと校長からぶちあがったとき、これは大変なことになると予感していたがその通りだった。
 
やる気にあふれた子どもたちは各クラスごとに手をかけた神輿を作った。
 
モチーフは小学校のキャラクターや城、校舎(!)、急にケーキとかもある。
 
神輿の先導の提灯のようなものも手作りで、提灯ならわかるのだが竜を作ったクラスもあった。
 
長崎のランタン祭りの竜踊りみたいなやつだ。
 
さらに小学校の祭りとあればこれは町内の祭りであるから町内会が盛り上げないわけにはいかないと町内会も手製の神輿を作った。
 
神社の祭りのときにつるす協賛の店名や個人名が入った提灯あるだろう、あれを全面にくくりつけた神輿である。上部には風船がつけてあり、四つの角にはプラモデルの飛行機がつるしてあった。
 
朝、校庭に人々は集まった。
 
各神輿の紹介と校長の出発の掛け声とともに神輿が次々と学校から町内へ担ぎ出されていく。
 
わっしょい! わっしょい!
 
やばい村の祭りである。
 
息子の学級の神輿には「工夫」と大きく書いてあった。
 
娘の学級の神輿には桜の木が乗っている。神輿だが、桜の木なのだ。
 
「工夫」の字と桜の木を元気いっぱい子どもがかついでいく。
 
せいやっ! せいやっ!
 
祭りのことを知っていた地域の方々が「小学校周年おめでとう!」 と書いたポスターなどを住宅の壁にはって神輿をあちこちで待ち受けてくれていた。
 
知らずとも騒ぎを聞いて出てきたらしい街の方々も沿道で手をたたいて応援してくれている。
 
子どもたちの神輿がすべて行き切ると、おじいさんたちが担いだ町内会の神輿がやってくる。
 
担がれゆくなか上部をおおった風船が木の枝などにあたりバンバン割れていた。
 
こんなど級のハイテンションがあるのだから日常は半端ない。
 
完全に心にしみわたった。感じ入った。これ以上の最高はない。
 
パーティーを続ける気持ちで帰りにポテトチップスを一袋買った。
 
あとで帰宅した子どもたちの健闘を盛大にたたえ、買ったポテトチップスを食べた。
 

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