まばたきをする体

ホルモンのこと良く知らないけど知らないままに価値があると思っている

12/15 

お経の日々がはじまった。
 
おととい父方の祖母が死んで葬儀は来週だそうだ。その前今日は20年以上まえに死んだ母方の祖父母の法要がある。
 
週明けの葬儀までのあいだ我々親族はここからちょいちょいお経を聞く。
 
母方の一族のお墓は門前仲町のお寺にあって叔父一家と集合、叔父はさいきんつけ髭をはじめたそうだ。
 
「かつらが高かったんだよ」とのこと。親戚のおじさんらしい発言にしびれる。
 
お寺の待合のお座敷の畳の上には以前は無かったテーブルが入れてあった。テーブルがここ十年くらいでブームを起こしていると思っていたがやはり。
 
先日行った岐阜の旅館も食堂は畳にテーブルだった。ひざの悪いお年寄り対応だと思うがではそれまでのお年寄りはどうしていたのだったか。あまり思い出せない。座ってた? 気もする。みんな長生きになってひざが悪くても元気でいられるようになったからだろうか。
 
弟がpaypayのキャンペーンの終了を報じるテレビのニュースに写っていたことが話題になった。
 
居酒屋でキャンペーン終了のラスト5分で決済して全額ポイントバックを引き当てたシーンが放送されたそうだ。かっこいいな。
 
従妹のけいくんが「なんだよ、テレビに映ったってっからいよいよ捕まったかと思ったな」という。つけ髭の叔父といい、ここの家族のいかにも親戚っぽい物言いはすごい(生まれたころから自分の親戚だから「ああ親戚っぽいな」と思うんだろうけれど)。
 
私はこういう親せきのかもし出すグルーヴが大好きだ。親族というものの、仲がいいわけでもしょっちゅう会うわけでもないのに起こる一体感にいつも奮える。
 
お寺は最近住職が変わったのだそうだ。それでずいぶんきれいになった。法要ではいままでなかったお経の本が配られた。ふかふかのパイプ椅子に座った。
 
ご住職が読経をして、そのあいだにちょいちょいお話のコーナーがある。
 
「それじゃあ6ページを開いてください。みなさんで仏様の心を温めるように大きな声でお経を読みましょう!」とガッツポーズしていった。
 
これはご期待に答えねばと私とあと主に父が大きな声でお経を読んだ。
 
お坊さんのソロ読経、MC、みんなで声をあわせて読経、お焼香とライブ感あふれる法要であった。
 
お墓にお参りをするなどして解散。
 
ライターの大北くんと待ち合わせてよシまるシンさんが参加しているグループ展「擬似マウンテン」へ。
 
時間があったらさっと一人で行こうと思っていたのだが大北くんが行くという話を聞いてついていくことにしたのだ。
 
よシまるシンさんは謎の図というシリーズの図面を製作していてこれが本当に謎である。ただ観ただけでも存在感や圧倒的な情報量に気圧されるので十分ありがたい作品だ。
 
大北くんががんがんに質問してよシまるさんが「よく気づいてくれました」というにこにこした様子でなにひとつ隠すことなくたっぷり解説してくれるので観る以上に堪能した。一緒に行ってよかった。
 
ひとしきり興奮して解散、今度は新宿で仕事を終えた友人の石田さんとそのまたお友達と会ってホルモンを焼きに行った。
 
ホルモンという食べ物をよくわかっていない。よくわかっていないが店はたくさんあるしどうもみんな好きなようなので価値を感じている。
 
価値があるらしいと噂を聞いているレベルではなく、知らないのにすでに価値を感じているのだ。これは不思議なことだ。
 
美味しかった。今日わたしはホルモンの価値を実感した。

 

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