まばたきをする体

RAIZIN MIDLが風景になる日

エナジードリンクを飲みつけない。

レッドブルとかモンスターエナジーとか、エナジードリンクというものを、はっと気づけば多くの人が飲むようになっていた。

ぼんやりと生きていて、エナジードリンクを視界にいれず飲むことを知らずにやりすごしていたのだ。

子どもの時分に習得する以外の、酒とかたばことかそういうやつは、いつかどこかのきっかけで習慣化するのだろう。「おぼえる」というやつだ。

たとえばわたしは22歳から25歳くらいのころに新宿のゴールデン街という飲み屋街のショットバーで働かせてもらっていたことがあって、それで酒を習慣的に飲むようになった。たばこはきっかけがなかったので吸わない。

エナジードリンクもそうだ。きっかけがなかったので習慣になることなく生きている。


RAIZINというエナジードリンクがある。パッケージを見ると、ああ、あるなあという感じのやつだ。

これを道でもらった。

渋谷だったか、サンプルを配っていて受け取ったのだ。

ああ、あるやつだ。そう思ってありがたく受け取ったが、飲む習慣がないのでどうしたらいいかわからず冷蔵庫に入れた。

で、冷蔵庫に入れたところ息子(小5)に見つかった。これ、飲んでいい? という。

カフェインが入っており小児は引用をひかえるようにとパッケージにある。

小5は小児ではなかろうと思うものの、とはいえ子どもだし大人の私が飲んでみたいからとりあえずきみにはやらぬ置いておいてくれ、と伝えた。

のだが、もったいぶってしまったからか息子は気になるようだ。

2,3日して、ねえ、あれ気になるから早く飲んじゃってよ、と言われた。

飲みたさがつのるから、飲んでしまってくれよと。気を持たせるくらいならいっそ振ってほしいという気持ちである。

わかる。

しかし習慣にないエナジードリンクはわたしにとって崇高なものなのだ。飲むような立場だろうかわたしは。とくに疲れるようなこともない。疲れる予定もない。飲めない。

それで結局置いたままだった。

息子に、あ、まだある! といわれたが、ごめんごめんとにごす日々が続き、ついぞ飲むタイミングはおとずれないまま、そして息子はなにもいわなくなった。

冷蔵庫のなかに、あの缶があることに慣れたのだ。

道でもらったRAIZIN MIDLは、我が家の冷蔵庫の風景になった。

のをいいことに、まだ飲んでいない。まだ疲れてはいないのだ。いつか飲む日がくるのだろう。

 

なにごとかを「おぼえる」ということについては、ラーメンというものをおぼえそしてコーラにおぼえのないことをこのエントリに書いていました。おぼえは人生そのものだ。

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