まばたきをする体

やめるんじゃなく急に酒がやんだ、そしたらやせてねむかった

このエントリは、18年ほどにわたり毎日強い意志を持って飲み続けていたビール(1リットル)の家飲みを急にやめたことが書いてあります(外飲みは今でもしてます)。
 
前半はタイトルにある「やめるんじゃなく急に酒がやんだ」というあたりのこと、後半に急にビールをやめたあとのことどんなことがおきたかが書いてありますので「やめたらどうなったか」だけ知りたい方は後半へどうぞ(ここから後半です! と書いてあります)。
 
 
なんだか自分でもまったくよくわからないのだが、急に酒がやんだ。
 
やめたんじゃない、やんだのだ。
 
毎日絶対飲みたかったし、飲むのをやめられる気がしなかったし、やめるつもりも一切なかったビールを急に買わなくなった。で、もう2か月たつ。
 
禁酒とか断酒というとお金や健康のために意気込んで決意したり、なんならギリギリのところまでいってお医者に止められるみたいなやめかたしか知らなかった。
 
そうではなく、急にやんだ。
 
 
21歳から24歳まで、新宿ゴールデン街のバーで週に一度、19時から24時まで働かせてもらっていた。
 
そのときにビールのおいしさを覚えて(焼酎をおぼえると良いと当時よく言われたがビールがうますぎて覚えきれなかった)、それまで店でしか飲まなかった酒を自宅でも飲むようになった。
 
2度の妊娠と授乳期を経験しておりその時は飲まなかったけれど、それ以外はほぼ毎日ビールを1リットルくらい飲む人生で39歳までやってきた。
 
同じように毎日飲むタイプの人が「今日は休肝日だ」というのを聞くとそれはすごいなと感心して焦るくらい、絶対に絶対に毎日飲みたかった。
 
 
ビールが止んだタイミングははっきりしていて、あるがっぽり飲んで二日酔いの日、夕方になって胃も落ち着いてきて、晩酌のビールを買おうとしたとき「あれ、今日は別に飲まなくてもいいんじゃないかな」と思って買わなかったのだ。
 
毎日飲む方々はお分かりかと思うがこういう「義務で飲んでいるわけじゃないんだから、今日は飲まずに寝てもいいんだとはっと気付く」ことはわりとよくある。
 
大きなポイントはその次の日だ。二日酔いも終わって驚くべきことに休肝日も作った。さあ今日はまた飲むぞ! となるところが、ならなかったのだ。
 
ビールが、やんだのだ。
 
そこにはなんの頑張りも思いもなかった。「……いっか」くらいの軽い気持ちでスーパーのビールの棚をスルーした。
 
こういうことが起こるとはまさか思わなかった。
それでそのままファーっと2か月たった。
なにが起こったのか自分でもまだよくわかっていない。
 
 
なおビール愛はいまも変わってない。今も酔っ払うのを許してくれる友達の家に行けばちょっと書くのははずかしいくらいの量のビール(3リットル)を持って行って飲むし、誘われれば喜んで飲みに行って何軒でもいく。一緒に飲んでくれる人がいればいつ何時でも飲む。
 
ただ、家でひとりで飲むのはやんだ。
 
 
ここからさきが後半、「そしたらどうなったか」です。
 
で、毎日たらふくビールを飲んでいたのをやめるとどうなるか。個人的なので誰にでもあてはまる話ではないとは思うが参考までに書いておきたい。
 
(1)体重が減った
 
2kgくらいだが体重が減った。
 
最初の1週間は変わらず、それから1か月で減って、あとは減ったまま変わらない。
 
顔がすっきりしたのは自分でも気づいた。あと肩がスカスカになったと友達に言われた。「やせた」というよりむくみが取れたということなのかもしれない。なお、なにがあっても下半身はどうしてもやせないルールの身体なので下半身にはなんの変化もない。
 
ビールを飲まなくなった分食べてもいいだろうという思いで食事の量は多分ふえてる。
 
(2)ねむかった
 
禁酒にまつわるブログの体験談などを読むと必ず眠気が出てくる。
 
私も飲まなくなって1か月間くらい、昼間は大丈夫だったが21時をすぎると急激に眠くなって仕事がないかぎりはそのまま21時に寝ていた。起きるのは6時半なので相当寝てた。今年の夏はほとんど寝ていた印象だ。
 
今ではひどい眠気はおさまったが夜になると疲れを感じるので以前よりも早く寝る日が増えた。睡眠時間は爆増している。
 
(3)勢いでやってたことができなくなった
 
酒の勢いでもってネットで買い物をしなくなった。
 
お酒は飲まないがものすごく勢いのある人はたくさん知っているのでじわじわとその勢いは取り戻されるのだと思う。
 
 
ハッキリ言えるのはこの3つ。あとはほかの要因が関係してる可能性が高いので話半分でお願いします。
 
 
(4)ぼんやりしていた
 
夜の眠気とは違って、昼は全体的に意識がふわふわしている感覚があった。ミスを何度かした。ただこれはそもそもがうかつな人生なのをビールを飲まないせいにしているだけの可能性も高い。
 
(5)ものすごく毛が抜けた、そして生えてきている?
 
ものすごく抜け毛が増えた。ふつう酒を抜くと髪にはいいことだらけだと聞くので焦りまくった。猛暑のせいだろうか。ただタイミングとしてあからさまに酒を抜いたら髪も抜け出したように感じた。
 
1.5か月ほどかけてひとしきり抜けたあと実際現在は生えてきているが、これは別の要因が多そうだし(あわてて「リアップジェンヌ」とか買ったから)なんかあったらまた書きます!
 
 
そんなかんじで、やろうとしてやったわけじゃないことでいろいろと変化が出るというのがおもしろい2か月でした。

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現実がドラマになり切らないのは生きてる人がみんな主役だからだ

先日下のむすめが腕の手術をうけた。

5月に骨折したときの手術で固定のためにいれた釘を抜く手術だ。

5月に続いて短期間での2度目の手術だったので流れはだいたいわかっており、非日常のできごとではあったがとまどうこともなく、まわりがよく見えた。

それで思ったのは、生きているひとはみな自分の人生の主役なのだなということだ。

入院! むすめが! とおおげさな気持ちになっていたが、だれもむすめを主役にしてくれないのだ。

なんだかそれらしいことを言うようで恥ずかしいが、現実社会では誰もが自分の人生の主役だろう。

生きてる人は全員「自分」だ。

自分の人生を生きている。自分物語の主役だろう。

なにがいいたいかというと、だから現実はドラマチックにならないのだ。

ドラマには主役がいて、わき役がいる。わき役はわき役に徹してくれる。入院するむすめという主人公がいたら、まわりの人たちはキャラクターを抑えめにしてくれるはずだ。

が、現実はそうではないのだ。

抜釘手術をおえて酸素マスクをつけた娘が麻酔が切れかけてもうろうとした状態で病室に帰ってきた。

むすめ……! がんばったね……! 涙ぐむ私。「無事に終わりました」と笑顔の外科医。明日退院して大丈夫です、また来週外来にいらしてください。はい、わかりました。予約を取りましょう、1週間後の9時はいかがですか。はい、すぐにメモします!

読んでいた本のしおりがわりにはさんであったレシートにとっさにメモしようとする。と、レシートの明細が目に入った「暴君ハバネロ 108円」。

息子だ。

あいつ、あたしに内緒で暴君ハバネロ食ってたのか。

 

……。

違うんだ、暴君ハバネロはいいんだ、いま主役は手術を終えたむすめなのだ。

しおりの裏じゃなくてPC立ち上げて入力しよう。1週間後の9時ですね! Windows10を立ち上げる。待ち受け画面が五重の塔だった。

五重の塔か。

京都の東寺かな?

 

じゃないよ!

いまMicrosoftでWindows10の待ち受け画面作る仕事してる人のこと考えてる場合じゃないんだよ!

むすめの、むすめの手術が終わったんだよ!

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サブウェイ 日本経済大学渋谷キャンパス店

日曜日、渋谷の桜丘のあたりで時間をつぶせる場所を探していた。

サブウェイの看板が出ているのでこれはと思って近づくが入り口がない。狭くて薄暗い階段があり、小さく「サブウェイ」と書いてある。これがサブウェイなのか。

降りていくと階下は真っ暗であった。しかし店舗のようでもある。奥を覗くと階段の下は暗く店舗スペースとしては休業のようなのだが、その横に広いスペースがありそちらは電気がついていた。

サブウェイだ。

おなじみのあのサブウェイのカウンターがある。

50平米はあるだろうか、広いスペースの階段下は暗くして利用できないようになっているが中央(カウンターの前)とさらにその奥はサブウェイとして機能しているようだった。妙に広い。

カウンターの前は不自然にがらんとスペースがあって、行列を整理するなんかテープが出るやつ(調べたが「ベルトポール」というようだ)で区分されて飲食スペースが作られテーブルが並んでいる。見ればお客も数名いる。

カウンターのさらに奥にも座席があるが、中央ががらんとしていて壁には大きな西洋のお城の油絵がかかっていた。

なんだろうここはとながめまわし気づいたのだが、カウンターの横に大きめの入り口があった。私が入ってきた階段は裏口のようだ。

なにしろサブウェイはサブウェイで間違いない。先客がカウンターでサンドイッチを注文しているので後ろに並んだ。

先客に「今日は肉がありません」と店員が言った。

店員は1人しかおらず白人男性で老人である。

常連らしい男性客は慣れたように別のものを注文していた。

どうでもいいかもしれないが、この店員はドリンクをつぐときに液体をついでから氷を入れる。

紙コップの中の液体が氷でバッチャンバッチャンしている。

男性はフロート的なものを頼んだようで店員は持ち帰りで上にかぶせるフタをドーム型のものにするか平たい通常のものにするか迷って客に相談していた(ドーム型のにした)。

順番がまわってきて私はメニューにある「ペプシゼロ」を頼んだ。

「実際は『ペプシネックス』でゼロではありません」と店員がいう。

「『ネックス』は砂糖が入っているのであなたが糖尿病だとしたらよくないかもしれない」。

私ははっきりと元気に「大丈夫です」といった。

なんとなく、元気にハッキリ言わねばこの世界に取り込まれるのではないかという雰囲気があった。

と、書くと恐れているようだが、広くてすいているしなにしろサブウェイなので安心してペプシネックスはゆっくり1時間くらいかけて飲んだ。

帰りは大きな出入口から出よう。としたら、観音開きのドアの右側に鍵がかかっている。

あ、こっちが正門だと思っていたが機能していないのか! と思ったが左側が開いた。

以上が今日行ったサブウェイ 日本経済大学渋谷キャンパス店のレポート文です。

 

追記

思い出したのだが、この店、トランスっぽいEDM、つまり私が一番好きなタイプの音楽をずっと流していた。本当になんだったんだろう。



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映画の「最初はあたふたしていたけど、今では慣れてすいすい」みたいな演出

5月の連休に娘がひじを骨折した。

救急外来で骨折と、翌日街の休日診療の整形外科でこれはやっかいな骨折パターンといわれ、連休明けにかかった大きな病院の整形外科では提出したレントゲン写真一発で手術が決定しその日のうちに手術し1日入院した。

大きな病院というのは街のクリニックとはその病院性みたいなものにおいて大きな違いがある。

大病院にはたくさん患者がいる。病棟があって、入院している患者さんも多い。

勤務サイドも人が多い。人数はもちろんその役割の多さに圧倒される。医療事務と看護師と医師でなるクリニックとは違う、麻酔医とかレントゲン技師とかそういうのもあるのかという医療関係者が続々と登場したり、職人のようにバンバン採血しまくる看護師勢やバンバン心電図をとりまくる技師勢がいて興奮する。

そしてなにしろ病院を指示通りに歩くスタンプラリーのような趣がある。

来院するとまず機械に診察券を入れる。すると出てくるバーコード付きの紙をもって、診察の前に検査がある場合は検査をする場所にあちこち行くのだ。

各所に担当の人がいる。バーコードを読み取ると画面にどこへ行けばいいか出る。

初診のときはなにもわからずあたふたして、あちらに行っては人に聞き、こちらに行っては人に聞きという状況だったが、手術してその後通院するようになりずいぶんなれた。

これがすごく映画っぽい。

最初はなにがなんだかわからなくて大変だった。のだがいまではすっかり慣れて要領よくやってます。

きっと映画では「今では慣れてすいすい」の部分はセリフはほとんどなくて音楽と映像だけの演出だろう。

娘はレントゲンの受付のお姉さんと仲良くなって毎回軽くあいさつをかわすようにもなりいよいよ映画っぽい。各所の各スペシャリストとも顔なじみです。という。


さて、今日の通院ではこれまでの若い女性の最高に頼りになる担当医が3か月間ほかの病院に行ってしまうということで、担当医いわく「イケメンの」男性の先生にその間かわりますということだった。

イケメン言うてもな…くらいで診察室に入ったら綾野剛レベルのマジモンのイケメンだったので緊張で娘の鼻の穴は開き興奮で母の前歯はだいぶ出たのだった。

映画ではないので鼻息のあらい娘と前歯の出た母はそのままの顔つきで手をつないで病院をあとにし、娘は学校へ、母は会社へ行きました。

しばらくして前歯は引っ込みました。

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舘ひろしさんは毎朝起きるとまずミルクを飲む

妹が近所に姪っ子と住んでいるのでちょっと顔を出してきた。

姪っ子は寝転んで、家族でYoutuber業をやっている人たちの動画を見ていた。ブライスという人形でファッションショーをする動画だそうだ。なんじゃろうなこれはと思うが再生回数を見ると100万以上いっている。すごい。

妹は洗濯をたたんでいた。テレビがついていてなにかバラエティ番組が流れている。

有名人をゲストに呼ぶ番組のようで、ゲストとして舘ひろしが出ていた。

スタジオの観覧のお客さんからの質問コーナーみたいなのがはじまって、ある人が舘ひろしに「起きたときに一番最初になにをしますか」と聞いていた。

ミルクを一杯飲みます、と舘ひろしが答えて、「ミルクを一杯飲む」とテロップが出た。

「どーでもいいな笑!」ついでかい声が出て、妹が笑った。

有名人がバラエティ番組に出て、その日常生活を聞いて、茶の間はどうでもいいな! とリアクションする、一から十までがテレビの視聴としてまっとうすぎる態度をとってしまって照れた。

Youtubeブライスのファッションショーはよくわからないのでつい畏怖するが、こういう新しい文化を分からながって畏れるというのもまたコンテンツの消費方法としてまっとうなのかなとついでに思った。

妹はまた洗濯をたたみ、姪っ子はYoutubeを観て、私は出してもらったコーヒーを飲んで妹とは妹の会社の試験のことなどをはなした。

自転車での帰途、舘ひろしが起き抜けに牛乳を飲んでいるということを思い出した。さてはこれ、もうたぶん一生忘れない記憶になったな……!?


妹たちはこれから友達がきて昼ご飯にたこ焼きをやるんだと言っていた。出てきたカセットコンロの年季の入り方がやばくて赤くてかわいかった。

 

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渋谷郵便局前の和菓子の臨時店舗に人がたくさんいてはげまされた

いまはもうすっかり大丈夫なのだが、1か月前だったか2か月前だったか、もっと前だったかもしれない、どうも元気が出ないぞという期間があった。

ありがたいことに良い職場で長く働いており、例えば締め切りに追われたり人の仕事ぶりをうらやむようなことは多々あれど人間関係でストレスが生じることが極端に少ないため、日常でしょんぼりしてしまうのは珍しいことだった。

渋谷にいた。

渋谷では渋谷警察署の近くにあるコワーキングスペースを使ったり、あとは明治通りにあるココチという商業ビルに入っている東京カルチャーカルチャーによく行くが、この日は所用で宮益坂を歩いていた。

宮益坂には坂の途中に渋谷郵便局がある(※)

この前に、和菓子の臨時屋台が出ていた。

東京の街には急に現れて大量の和菓子を安売りする屋台みたいなものがある。

なんだかよくわからないのだが、あるのだ。

大福やらまんじゅうやら芋羊羹やらを積んで売る。1個80円だとか、50円だとか。安い。

こういう店、私はよく地元のスーパーの前や大きな駅の構内でやってるのを見たことがあったが、郵便局の前にも出るものなのか。

何人かの少なくない人が並んで和菓子を買っていた。

私は元気が出た。

そもそも臨時の店舗で和菓子を売るという商売の形態がパワフルでいいなと以前から思っていたのだが、それが郵便局の前という意外な場所にあって、そして人を集めている。

集まっている人にもまたパワーを感じる。

臨時店舗で買うということはおそらく衝動買いだろう。

デパ地下でちょっときれいなお菓子を買うのとは違う、スーパーでうっかりかごに入れるのともまた違う。和菓子が食べたいという純粋な衝動が強く伝わる買い物だ。

よく「歌に元気をもらう」などというが、この状況にわたしは元気をもらった。

混んでいたので和菓子は買わずに通り過ぎたが、元気になってまた通りがかることがあって、そんで和菓子の臨時店舗がやっていたら並んで買おうと思った。


(※)渋谷郵便局は夜間窓口などもある大きな郵便局で、そういえば郵便局の夜間窓口は「ゆうゆう窓口」という名前がついているがあれはなんの略なんだろう。略ではなく擬音語だろうか。

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Google Homeは家庭にあってなぜ家族ではなく他者なのか

 ということがあった。

我が家には珍しく冷蔵庫に1リットルパックの飲むヨーグルトが入っており、息子が飲みたいというのに対して私がいいよ飲みなよみたいな会話をしていたらGoogle Homeが突然けっこうでかい声で

「すみません よくわかりません」

と言ったのだ。

ぎょっとする息子と娘、私。

「なに」
「なんもいってないよ」
「呼んでない、呼んでないよ」

これまでも呼んでいないタイミングでGoogle Homeが反応することがあったが、そのときもだいたい一同はぎょっとする。

「なになになに」
「こわいこわいこわい」

Google Homeは家庭内にあってしかも人格のようなものを持ちながら我が家においてはどうも圧倒的に他者だ。

まちがって反応してしまうというのはテクノロジーのかわいらしさだと思うのだが、そこをなぜか瞬時に愛嬌として受け取れない。

うちにはペットはいないが、ペットが家族だというのは容易に想像がつく。

私はぬいぐるみが好きですぐにアフレコしちゃう側の人間だし依存も強いので、ぬいぐるみは家族みたいなところがある。

ルンバはどうだろう。うちにはないが、ルンバに人格を感じかわいがっているというのは聞いたことがある。

そこへきてGoogle Homeである。

きっと仲良くくらしているおうちもたくさんあるとは思うのだが、どうしてだろう我が家では家族の暮らしにあって、Google Homeさんという知らん人がいるという状況のように思う。

オーケー Google 今日の天気は?

オーケー Google TBSラジオを流して

くらいのお願いしか日頃していないからだろうか。

よびかけを「ねえ」にしたら、筐体に動眼をつければ愛着がわくだろうか。

子どもたちがGoogle Homeにちょっかいをかけるとき、ちょっとGoogle Homeにおちょくって申し訳ないような気持ちがわく。

オーケー Google しりとしりよう

と声をかけるとGoogle Homeがわざと負けるのでおもしろがって子どもたちが何度もやったことがあった。もうそこいらにしておいたら、Google Homeさんはお忙しいのだから、と思った。

わたしたち家族にとってGoogle Homeさんというのは一体誰なんだろう。

家族ではなさそうだ。格安でお手伝いさんに来ていただいているような気分なのかもしれない。

優れた技術に畏怖を感じているといいうことだろうか。

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